鎌倉三十三観音霊場巡礼記−5

第二十八番〜第三十番



 第二十八番 巨福山 建長寺(臨済宗建長寺派) 千手観世音      

 

 

 鎌倉五山第1位の巨福山建長興国禅寺は、13世紀中頃に北条時頼(円覚寺を建てた時宗の父)が建立、開山は宋から来日した蘭渓道隆(大覚禅師)。総門をくぐると右に受付、左にお土産売り場と納経受付があります。納経印をいただく場合、参拝前に渡して帰りに受け取るようにと書かれています。鎌倉三十三観音のように27番と29番など他の塔頭へ行く場合には先に出さずに帰りに出す方が良さそうです。番号札を受け取って数分待つことになりますが、休憩所もとなりにあります。  三門です。三門というのは三解脱門の略。こちらの三門は、建立のさいに建長寺で育てられた古狸が僧侶の姿に化けて住職を助け大活躍したという言い伝えによって「狸の三門」といわれているそうです。

 

 

 写真の梵鐘は確か、鎌倉三名鐘のひとつだったはず。残念ながらつくことは出来ません。  専門僧堂の入口です。ここで修行してるんですね。 

 

 

 開山の頃、宋から移植したビャクシンの横を抜け、仏殿へ。  仏殿にはご本尊の地蔵菩薩像が安置されています。まずはこちらで合掌一礼。海蔵寺で知ったばかりの伽藍神がこちらにもいらっしゃいました。

 

 

  仏殿の裏(奥側)に法堂があります。  法堂には普通、仏像はまつられていませんが、こちらでは札所本尊の千手観世音菩薩像と、パキスタン政府からおくられた釈迦苦行像(レプリカ)が安置されています。苦行像は愛知万博のパキスタン館で展示されていたものでパキスタンでは苦行像の複製禁止、仏像の国外持ち出し禁止なので政府が公認した唯一のものだそうです。本物はこの半分くらいの大きさということでした。

 苦行像は初めて見ました。やせこけた姿よりも、日本人が見慣れているお顔立ちと 違って、お釈迦様ってほんとにアーリア人だわと、妙な事に目がいきました。レプリカとはいえ、苦行の姿には迫力があります。   

 

 

 天井には雲龍図が。  一直線に大きな建物が並ぶ建長寺。突き当たりは唐門とその奥に方丈(坐禅会が開かれるところ)、右手の建物は大玄関、宗務本院など。方丈の裏には夢想国師作庭の庭園があります。 

 

 

 唐門の先にある方丈。こちらで坐禅をします。(写真も坐禅のときのものです)。   方丈の壁にそってベンチが置かれ、庭をながめられるようになっています。時間がもっとあったらここで腰掛けてぼおっと眺めていたいです。

 とにかく広い境内。鐘楼や専門道場にいくつもの塔頭、半僧坊、ハイキングコース入口などいろいろあります。29番の龍峰院は方丈よりも北側奥にあるので、そちらをまわってから総門の納経受付所で納経しました。
 納経:300円 拝観料:300円 お賽銭:20円(仏殿と法堂) 2008年7月25日(金)
   
 第二十九番 蓬莱山 龍峰院(臨済宗建長寺派) 聖観世音   

 

 

 建長寺の総門をくぐって、同じ境内にある27番・妙高院で納経、28番・建長寺の法堂で札所本尊におまいりしてから29番の龍峰院へ。半僧坊方面へ向かい、方丈のあたりで左奥へ。一般の観光客は立入り禁止です。  右手の脇戸から入ります。妙高院もこちらも戸を開けるとピンポン音が鳴るようになってました。静かな佇まいがいい感じです。龍峰院は建長寺15世住持・約翁徳倹(仏灯国師)の塔所。

 

 

 手前にある墓地へのお参りの方もご本尊へ合掌一礼するようにと札が出ています。門をくぐると右に玄関(納経では呼び出し)、左が本堂。  運朝作といわれる札所本尊は美しいらしいです。龍峰院は納経をしないと納経印がいただけないことで有名らしいですが、いつもどおりに写経での納経をしたので、特にとがめられず、本堂にあがってのおまいりをする機会を失しました。申し出れば近くでおまいりできたはずです。

 鎌倉三十三観音霊場中、1番の難関といわれる龍峰院の納経印。ぽち的には他とかわりなかったですが、きれいでとてもよい感じがしました。
 納経:300円 拝観料:なし(建長寺は300円) お賽銭:10円 2008年7月25日(金)
     
 第三十番 福源山 明月院(臨済宗建長寺派) 如意輪観世音        

 

 

 紫陽花や四季折々のお花で有名な明月院です。  総門で拝観料を払っていただいたしおりには、四季別の花の種類がわかるマップが印刷されているので、それを見ながら進みます。総門(入口)から山門までの石段。涼しい風が渡ってました。

 

 

 切花がいけられている粋な山門です。  方丈(本堂)でおまいり。ご本尊の撮影は禁止です。パンフレットにはご本尊・聖観世音とあり、納経帳にも本にも如意輪観世音とあるのが疑問…ご本尊の尊容、よく見えなかったから区別つきません。 

 本堂ご仏壇のとなりの部屋。丸窓から切り抜いた絵のような裏庭の緑が見えます。写真は外が白っぽくなってますが、息を呑むほどの鮮やかな緑でした。納経所はこの横にあります。  和の美しさを魅せる部屋から振り返ると、枯山水庭園があります。納経印をいただく間、丸窓の景色と枯山水を堪能していました。本堂の裏庭は立入り禁止でした。紫陽花や花菖蒲の季節だけ入れるのかもしれません。

 

 開山堂。開山堂にまつられているのは密室守厳禅師と最明寺・禅興寺・明月院歴代住持のお位牌です。  開山堂の横にある明月院やぐら(上杉憲方のお墓)。やぐらには十六羅漢が浮き彫りされています。迫力あります。宝篋印塔が上杉憲方のお墓になります。開山堂をはさんで反対側には鎌倉十井のひとつ、瓶の井があります。

 

 

 桂橋というなんだかステキな橋。辺りを見渡せます。  時宗の父、北条時頼廟所。

 

 

 北条時頼墓所。  明月院で目立ったお花です(クリックで拡大)。ぼたんくさぎ(牡丹臭木)というピンクの花。開山堂の前には花思い地蔵というお地蔵さまがありました。花かごを持ってらっしゃいます。海蔵寺でもたくさん見たヤブミョウガがこちらでも白い花を咲かせてました。…雑草っぽいお花ですが。


 明月院のもとのもとの創建は鎌倉開幕前。平治の乱で戦死した父の供養にと山ノ内経俊が創建。その後、この地に北条時頼が最明寺を建立し、時頼の子・時宗が最明寺を前身として、禅興寺を再興(このときの開山は密室守厳禅師)。ここは禅興寺の中の明月庵という塔頭となります。14世紀後半、禅興寺は上杉憲方によって中興(命じたのは足利氏満)。足利義満の時代には関東十刹の1位に選ばれた禅興寺も、明治維新後に廃寺となり、明月院(塔頭だった明月庵が支院首位となっていた)だけが残ったという歴史があります。

 紫陽花が有名なので、その季節はとにかく混雑するお寺です。紫陽花目的でなければ時期はずらした方がゆっくりと雰囲気を楽しめます。
 納経:300円 拝観料:300円 お賽銭:10円 2008年7月28日(月)
       



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